パンフレットページ

ご挨拶

音楽監督

伊東 恵司

明かりを灯そう

 

 このコロナ禍の中「アンサンブル・ミカニエ」は何とか演奏会にこぎつけることが出来ました。もちろん、好き放題が出来た去年の「合唱狂言:サンタクロースの巻」を思い出すと、今年はいつものようにはいかず、感染抑止に努め細心の注意を払いながら…、ということになります。練習には大きな制約がかかったり、なかなか踏み込めなかったりもどかしい思いをしたことも多かったと思います。このような時勢の中では、優先順位を考えて、我慢することも必要でしょう。しかしながら、継続的に明かりを灯しながら、低速度でも動いておかないといけないこともあるのだと思います。

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主宰 / 常任指揮者

阪本 健悟

新しい合唱演奏会様式

 

 2020年。

 今年は東京五輪開催の年ということで、世界中が待ち望んでいた年であったわけですが、2月頃より続くコロナ禍の影響はこの世界的な大イベントや経済面にも大きく及んでいます。私たちの身の回りでも「新しい生活様式」に則した暮らしが定着しつつあります。この100年に一度とも言われる状況の中で、いわゆるソーシャルディスタンスを取りながらではありますが、状況はやや好転してきたようにも見えます。それでもなお不安が消えることは難しいと思われますので、引き続き気を緩めることなく順応していくほかありません。

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ヴォイストレーナー

杉田 結里

Re ミカニエ

 

 今年よく聞かれた「このような状況」

 どんな状況かは人それぞれ違う。

 私はこの言葉を使うことで必死に前を向こうとしていた。

 このままでは沈みそうだったからだ。

 特に「歌う」ということに関しては、再び集い、歌う日が来るのか、お先真っ暗な気持ちでいた。

 「このような状況」でも、ミカニエは歌う気持ちを忘れないよう工夫しながらついに練習再開。

 かと思ったら、演奏会。

 え?ウソでしょ?練習再開したところだけど。。。

 さすがはミカニエ。

 不死鳥のごとく、「このような状況」の中でも再び蘇った。

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メッセージ

 今回もミカニエの定期演奏会に作曲家として、演奏者として参加させていただくのを嬉しく思っています。

 

 「荘厳のコラール、愛しみのアリア」では上皇陛下と上皇后陛下のお歌に込められた御心を仰ぎ、勇気と希望、愛と祈りの賛歌を、合唱とピアノのコンチェルトとして演奏させていただきます。阪本さん、ミカニエさん、全身全霊、渾身、不退転の心もちで音楽にど〜ん、とあたっていきましょうね!!

 

 「エスノ・ラップ・ミサ」はプリミティヴな生命力と地中海的楽天性ある曲。ピアノはリズムセクションの一員です。リラックスして楽しんで演奏したいと思います。伊東先生、樽井さん、どうぞよろしくお願いします。

 

 アレンジさせていただいた「ベートーヴェン名曲集」では松本さん、よろしくお願いします。やはり原曲のピアノ曲のほうがいいね〜、などと言われないよう、ミカニエさん、頑張ってください。

 

 演奏会にご興味をお持ちのみなさま、10月25日、大阪梅田ザ・フェニックスホールで、ライブ配信でお会いしましょう。心からお待ちしております。

 

作曲家 千原 英喜



ゲスト

作曲 / 編曲 / ピアノ 千原 英喜

東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学大学院修士課程修了。東京藝術大学芸術資料館作品買上。日本音楽コンクール作曲部門、新波の会・創作歌曲コンクール優秀賞、トリエステ国際コンコルソ(イタリア、トリエステ)、カール・マリア・フォン・ウェーバー作曲賞(ドイツ、ドレスデン)、グィード・ダレッツオ・コンコルソ(作曲部門/イタリア)などに入賞。作風は合唱曲・歌曲を中心に、ひとつに『志都歌』『万葉恋歌』など日本の古典文学、伝統芸能、民謡などを素材とする音楽。ふたつめに『おらしょ』『Ave maris stella―花も花なれ、人も人なれ』などのキリシタンものに代表される、日本の民俗(族)性や宗教性と西欧とのかかわり、東西の混淆をテーマにした音楽。みっつに『ありがとう』『みやこわすれ』など日本独自の歌謡性を取り入れた親しみある音楽。よっつめに『シューベルト・冬の旅』や『シンフォニー・トランスクリプション』など、合唱=Classical Musicとしての認識と標榜―以上四本柱の人呼んで“千原ワールド”を展開中。

 

作曲 / 編曲 / ピアノ 松本 望

北海道出身。東京藝術大学大学院修士課程作曲専攻修了。パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科首席卒業。2003年東京文化会館主催合唱作品作曲コンクール最優秀賞、受賞作をはじめ自作曲集、編曲集等の出版多数。2007年第4回リヨン国際室内楽コンクール(フランス)第1位及び特別賞(ヴァイオリンとピアノのデュオ)。2008年度文化庁新進芸術家海外留学制度派遣研修員。2009年第55回マリア・カナルス国際音楽コンクール(スペイン)・ピアノトリオ部門第1位。

在学中より作曲と演奏の両分野で活動を展開し、作曲では近年、全日本合唱コンクールやNHK全国学校(合唱)音楽コンクールの課題曲の作曲者となり注目を集める。演奏ではアンサンブルを中心に活動、国内外のアーティストと共演を重ねている。2017年より、アンサンブルピアノのための入門書である『合唱エクササイズ・ピアニスト編 (カワイ出版)』をシリーズで刊行中。

現在、国立音楽大学ピアノ科、洗足学園音楽大学作曲科、各非常勤講師。

公式Youtubeチャンネル:

https://www.youtube.com/channel/UCwyjh6UwC5OrmcoFMBddR7w

 


パーカッション 樽井 美咲

京都市立芸術大学管打楽専攻を首席で卒業。卒業に際し京都市長賞を受賞。同大学卒業演奏会、打楽器新人演奏会等に出演。第22回日本クラシック音楽コンクール全国大会入選、第1回ウーヴェルチュールコンサート最優秀賞受賞。マリンバソリストとして、Osaka Shion Wind Orchestraと共演。トンヨン市主催『Tongyeong International Music Festival』、韓国済州島にて開催された日中韓の文化交流の祭典 『タムナ文化祭』に参加。関西を中心にオーケストラ、吹奏楽団に客演奏者として出演する他、室内楽やソロ演奏など幅広く活動。後進の指導、慰問演奏や学校公演など積極的に行う。これまでに西川夏代、松本真理子、伊藤朱美子、山本毅、名倉誠人、小森邦彦、堀内吉昌、竹原美歌、中村功の各氏に師事。一般社団法人アマービレフィルハーモニー管弦楽団正団員。




 

荘厳のコラール、愛しみのアリア

合唱とピアノのためのコンチェルティーノ 

 

上皇陛下御製・上皇后陛下御歌

千原 英喜 作曲

 

 

指 揮:阪本 健悟

ピアノ:千原 英喜

 

 

 今回の演奏会のプログラムビルディングをするにあたり、「今このときに演奏する意義」「歌を通して強いメッセージを発信」というポイントにこだわりたかったことから、今年1月に初演されたばかりのこの曲をぜひ取り上げさせていただきたいとの想いを千原先生にメールさせていただきました。

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千原 英喜×みなづきみのり

  

《委嘱初演》

 

ベートーヴェン名曲集

 

千原 英喜 編曲

みなづきみのり 作・訳詩

 

 

指 揮:阪本 健悟

ピアノ:松本 望 

 

  

君を愛す

 

エリーゼのために

 

悲しみと、喜びと

 

 

 近年ミカニエでは『ロマン派の名曲を日本語で歌う』をコンセプトとして、作曲家千原英喜先生と作詩家みなづきみのり先生のタッグで毎年取り組んでいます。第10回のシューベルト、第11回のシューマン、昨年第12回のメンデルスゾーン、そして今回は生誕250周年のメモリアルイヤーでもある「ベートーヴェン名曲集」が完成しました。

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ベートーヴェン、君を愛す

  

 小学校時代のある日突然シューベルトが好きになった私は、一番好きな歌は「野ばら」であり、「ます」でありましたが、シューベルトが尊敬していた人としてベートーヴェンを理解していました。しかし、中学時代のある日、ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」を読み、そのモデルたるベートーヴェンが好きになりました。

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みなづきみのり



 

松本  望×みなづきみのり

  

合唱ポップス Vol.2

 

松本 望 作曲

みなづきみのり 作詩 

 

 

指 揮:阪本 健悟 

ピアノ:松本 望  

 

 

私はちっとも悪くない

 

あのうた、このうた《委嘱初演》

 

流れ星に乗って《委嘱初演》

 

 

ステージアンコール

 

ひとつだけ
矢野顕子 作詞・作曲 / 松本 望 編曲

 

 

 

 松本望先生との共演は今回で4年連続となりました。昨年から3年計画で進めている松本望先生×みなづきみのり先生による『つい口ずさみたくなる演者も聴き手も心地よいレパートリー』プロジェクト『合唱ポップス』第2弾の今回は2曲新曲を披露させていただきます。

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 「ポップスのような親しみやすいメロディーのある曲を!」というみなづきみのりさんの提案で始まった、この“合唱ポップス”シリーズでは、昨年に引き続き第2弾となる今年、新たに2曲を発表させていただきます。昨年発表曲の再演も含め、今回演奏する各曲の簡単な解説は下記の通りです。

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  作曲家 松本 望



 

《委嘱初演》

 

みなづきみのり“若き芸術家とのダイアローグ”による

混声合唱とパーカッションとナレーターのための 

 

エスノ・ラップ・ミサ
より
 

 

千原 英喜 作曲

みなづきみのり / ラテン語ミサ典礼文 作詩

 

 

指  揮:伊東 恵司

ピ  ア ノ:千原 英喜

パーカッション:樽井 美咲

 

 

Ⅰ Introduction&Canticum

 

 Ⅲ Blues:FastRap

 

Ⅴ Choral&Canticum

 

 

 エスノ!ラップ!ミサ!と、パワーワードを並べると「一体どんな曲なんだろう??」という声が聞こえてきそうです。

 男声版が誕生してから3年。満を持して今回混声版が完成しました。初演時は200人の漢・・・いや男声によるものでしたが、私たちは混声な上に少人数アンサンブルということで、今回ピアノパートも加わり、よりボリューミーな作品としてご披露します。

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